先日のWebinarで「NゲージのDCC化改造に使うケーブルは何が良いか?」とのご質問をいただきましたので、いくつか事例をご紹介したいと思います。
まずは、電線の太さの種類(規格)について説明します。よく聞く「AWGxx」というのは、「American Wire Gauge」の略で、米国の安全規格に由来するものです。数字が大きいほど細くなります。
| AWG | 商品取り扱い | 導体直径(断面積) | 参考:被覆外径 | 最大電流(80℃の参考) |
| 28 | 仙石通商・秋月電子 | 0.32(0.08sq) | 0.8〜 | 1.4 |
| 32 | ESU Decoder cable,オヤイデ電気 | 0.2(0.03sq) | 0.5〜 | 0.5 |
| 36 | オヤイデ電気 | 0.13(0.013sq) | 0.4〜 | 0.2 |
| 38 | ※UEW線(ラジオデパート) | 0.1 | - | 0.13 |
ざっくりまとめるとこんな感じです。なお、最大電流は諸条件(許容温度、被覆の材質、放熱性など)に大きく依存します。
では太い方から順番に説明しましょう。
AWG28
ケーブルが太めで扱いやすい電線です。千石通商(地下で測り売りしているビニル電線)は価格も安く柔らかく爪の先で剥けるので便利です。秋月電子(住友電線イラックスA)のものは耐熱性が高いですが、曲げぐせがつけにくいです。当初EC-Slimでは千石通商の電線を使っていました。
AWG32
ESUのデコーダ(NANO,MICRO)に使っているケーブルの分売が該当します(商品の説明には「AWG36」と記載されているのですが芯線の太さからはAWG32に思えます)。また、オヤイデ電気のH-KVもありますが、ESUのものよりちょっと太く、また熱にも弱いのでESUがおすすめです。しかしながら、このケーブルは日本国内で見かけません。
ESUのデコーダ(NANO,MICRO)に使っているケーブルの分売が該当します(商品の説明には「AWG36」と記載されているのですが芯線の太さからはAWG32に思えます)。また、オヤイデ電気のH-KVもありますが、ESUのものよりちょっと太く、また熱にも弱いのでESUがおすすめです。しかしながら、このケーブルは日本国内で見かけません。
オヤイデの(MOGAMI)2706が該当します。被覆付きですが柔らかいです。ただ、被覆がゴムのようにもとに戻ろうとする性質があるので、ちょっと扱いにくいです。かなり細いので引っ張ると切れやすいです。
AWG38
AWG38は直径0.1mmと非常に細いケーブルです。UEWは絶縁が塗装膜の単線で、ポリウレタン電線、エナメル線と呼ばれる商品です。本来は電気配線ではなく、コイル、トランスを巻くときに使うものです。コイルでは、巻いた後に固定や異物混入、湿気侵入防止を目的に樹脂で固める(ワニス含浸という)をするのですが、模型の中の配線に使う場合には配線同士もしくはダイキャストフレーム等との接触にリスクがあると考えたほうがよいでしょう。これが原因でDCCデコーダを壊すのは勿体無いですから。
追記:
上記ケーブル以外に潤フロン電線(0.26mm,0.32mm)が使えます。単線なのでボディ、シャーシ間の配線には向きませんが、曲げた形を保持するので固定配線に使うにはESUなどのケーブルより便利です。ただ表面が銀メッキなので古くなるとはんだが廻りにくく、きちんとついているかわかりにくいです。
上記ケーブル以外に潤フロン電線(0.26mm,0.32mm)が使えます。単線なのでボディ、シャーシ間の配線には向きませんが、曲げた形を保持するので固定配線に使うにはESUなどのケーブルより便利です。ただ表面が銀メッキなので古くなるとはんだが廻りにくく、きちんとついているかわかりにくいです。
追記:
写真の40円と格安の商品は、秋葉原デパート シオヤ無線電機商会で購入しましたが、残念ながら2023年8月で閉店となりました。