1月8日にホビーセンターKATOで開催されたオープンサウンドデータミーティングにて、Nゲージ搭載セミナーを開催しましたので、その内容をご報告いたします。
今回は、初めの30分ほどNゲージのDCCサウンド化のプレゼンテーションをさせていただき、そのあとDCC搭載講座と3両への実演を行いました。まずはプレゼンテーションから、
まだまだニッチな世界のNゲージのDCCサウンド、海外模型では完成品のバリエーションも増えていますが、日本ではこれからなのかと思います。これまでは、電子工作の知識・経験も必要で、模型を中心に楽しまれている方からは面倒でした。そのような状況でも、オープンサウンドデータを使って小さなNゲージ車両から実感的なサウンドが流れるのは驚きであり、デコーダーの小型化が進んで改造するためのハードルはかなり下がってきています。
TRAINOではそれぞれの車両に適合したExpBoardを開発し、多くの搭載実績ができました。KATO製品であれば、現状8割以上の車種に搭載可能です。C12,DD16についても今後検討を進める予定です。
車両に搭載するDCCサウンドデコーダの紹介です。左端は少し前のバージョン(V4)で隣が最新のV5になります。「オープンサウンドデータ」は、ちょうどこの切り替え時期に開発されました。この後MICROをさらに小型化したNANOやDCCフレンドリやKATOの機関車に搭載されている基板のものなどのバリエーション展開がありさらに選択しが増えました。
もう一つお伝えしたいことは、DCCサウンドデコーダー以外に、スピーカーの搭載が必要だということです。Loksound V5から標準添付されたシュガーキューブスピーカーがNゲージでも使えます。スピーカーのエンクロージャは、プラモデルのようにランナーがついた部品で跳び箱のように必要な段数を重ねて使います。また、3Dプリンタ製作パーツや車両のパーツの裏側を使って搭載することで、省スペースを実現することも可能です。
搭載作業を始める前に、必要な道具を説明します。
当日配線ケーブルの太さを聞かれましたがNゲージの場合はAWG36前後が適切だと思います。また、ポリウレタン電線は使えるかのご質問をいただきました。ポリウレタン電線はトランスやスピーカーなど電気部品でコイルを巻くための電線でその被覆は塗装で非常に薄いものです。何度も曲げたりどこかにひっかけたりした場合には絶縁性が失わえる場合がありますので、その点に注意されたほうがよいかと思います。デコーダ配線の短絡は、デコーダの故障につながります。
また、近年のNゲージ車両はねじ止めより嵌め込みが多いので、その爪を浮かすためにKATO車両愛称幕ドライバーや爪楊枝、竹串を使います。竹串はマイナスドライバ形状にしておくと、金属ドライバより傷をつけずに外せます。今回のセミナーでもSLのボディ取り外し時に利用しました。
プレゼンテーションの最後に一般的な注意点をここに示します。車両が小さいので、落ち着いてじっくり取り組むことが重要です。
さて、ここからは具体的な車両への搭載方法の説明です。電車、気動車などの箱型車両についてまとめました。
左が車両を示し、右側がDCCサウンドデコーダです。TRAINOでは搭載作業を楽にするためのExpBoardを準備しており、車内の配線を整理することで内部の電子回路が見えないようにしています。
DCCフレンドリですが、こちらはダイレクトに取り付け可能です。
当日は、ドクターイエローへの取り付け実演を実施しました。なお、取り付ける前にボディの裏側の一部を切削しないとスピーカーが入りにくい状態でした。
資料の通り、LokSound5 Micro KATOを取り付けるときには絶縁に配慮が必要です。
次にDCCフレンドリ対応前の動力車への搭載です。EC-Slimを使ってモーター配線にケーブルを行うのがよいでしょう。
EC-Slimの構造です。デコーダで室内灯を点灯することができます。その他多くの準備をしています。
モーター端子部の加工はこのようになります。 絶縁テープが必要です。
TOMIX,マイクロエース車両についてもほぼ同じ構造でDCC化ができます。
こちらは、KATOの新動力(フライホイール付き)でもDCCフレンドリでない(プリント基板が使わえている)タイプです。
新製品のスーパーはくともこれに該当します。ふろわーさんから写真をお借りしました。床下の基板を交換し、EXP-NANO2(もしくはEC-SLim)を使って、DCCデコーダを搭載します。
これ以外の車両でDCC対応がなされていれば、追加配線でケーブル接続することも可能です。NEM651(6ピンコネクタ)があれば、デコーダの配線をつなげばOKです。当日はこのFlesichmann車両への取り付けを実演しました。
ここまではM車へのDCCサウンドデコーダ搭載方法でしたが、次に先頭車のヘッドライト、テールライトの点灯方法です。
このようにDCCデコーダを直接取り付ける方法と、ExpBoardを経由する方法があります。
取り付け後の例はこちらです。PetitDecoderはアドレス書き換えはできませんが、KATOの従来車両にスマートに取り付けできます。
ここからは、機関車へのDCCサウンドデコーダ取り付け方法です。特別に指定がない場合はKATO製品です。
DCCサウンドデコーダはMICROが中心でしたが、SLの一部はLokSound5 NANOを使います。なお、EL,DLの一部機種はLoksoud5 micro KATO USAの基板が直接取り付け可能になりました。
新製品であるEXP-NANO62のご紹介です。プリント基板にスピーカーユニットとテンダーライトLEDが直接取り付けでき、またエンジン側の配線引き出しも楽になりました。
写真の通りC62ではテンダーにポン付けできます。ただ、エンクロージャの貼り付けや絶縁処理などは必要になります。当日C62への搭載実演を行いましたが、テンダーの再組立てに時間がかかりボディをかぶせる前の試走までのご紹介になりました。
こちらは、C57へ取り付けたときの様子です。テンダーのダイキャスト切削が必要になります。テンダーライトも点灯するように改造することも容易です。
次に、ELへの取り付け方法のご紹介です。ELタイプHでLoksound MICROを取り付けできます。また、TOMIX車両もEXP-NANOを使って取り付けることができます。
EL同様DLにも取り付けできます。DF200はDLタイプFで搭載可能です。またDD51はLoksound5 MICRO KATO USAに基板を置き換え可能です。
DCCサウンド搭載のまとめです。DCCサウンド化では「音量」「音質」「安定性(品質)」「見た目」に留意して進めるとよいでしょう。車両のタイプによってさまざまな対策があるのでこれらを振り返ってから作業するとよいでしょう。
最後になりましたが、ExpBoard以外のTRAINO製品です。DCCサウンドデコーダ搭載後のサウンドの調整のために、スケールスピードメータがあると便利かと思います。また、ポイントデコーダなども準備していますので電子工作に興味がある方に使っていただければ幸いです。