2021年12月25日土曜日

KATO HOT7000系 「スーパーはくと」DCCサウンド加工

 今月発売になったKATO新製品、 HOT7000系 「スーパーはくと」ですが、オープンサウンドデータではいつもお世話になっているパシフィック231さんにTRAINO製品を使ったDCCサウンド加工を試していただきましたのでご紹介です。

今回使うのはLoksound NANOとEXP-NANO2、また車体との接続部分にECタイプFをつかっていただきました。


加工後の写真になりますが、手順を追って説明します。まず、ボディを外した後に床下機器を外します。


こちらにドライバを差し込んでメカイスを外します。



中の基板をECタイプFに交換します。NEXT18コネクタは使わずにBセットの使い方です。モーターをデコーダに繋ぐため、MT1,MT2から線を引き出し、メカイスの穴から室内に通します。



EXP-NANOは目盛で1cmのところでカットして添付LEDを半田付けします。また、集電は燐青銅板を半田付けします。白い配線はモーターに、黒い配線はスピーカー用です。


燐青銅板は、このように室内灯ユニットの部分に差し込めるように曲げます。


デコーダと反対側にスピーカーを置いて配線し完成です。なお、メカイスは随時デコーダやスピーカーの形状に合わせてカットする必要があります。

本日はこのM車のみの情報です。先頭車のDCC化については以前キハ58でECタイプFを利用する方法をご紹介しましたので参考にしてください。そこでも紹介していますが、「サークルMT40」さんのデコーダを使うのがスマートだと思います。

 

追記:

パシフィック231さんから先頭車の基板とサークルMT40さんのデコーダの比較写真をいただきました。ヘッドライトLEDの移設が必要になりそうです。

 


 

 


2021年12月20日月曜日

KATOスタンダードS故障の傾向と対策

 フォロワーさんのスタンダードSが故障したとのことで、経験値を上げるために修理を引き受けました。


送ってもらった箱には、馴染みのテープが・・・これからもスタンダードSが活躍している理由がわかります。


裏のゴム足を外してみたら、ネジ穴がありません。よく見たら両面テープが残っていただけで、そのままドライバを差して緩めます。

分解した状態はこちらです。シンプルな回路です。


基板は片面パターン、裏はこんな感じです。
回路図を書いて見ました(ダイオードが逆ですがお許しを、)。左側は製品に添付されているACアダプタのつもりです。スロットルを一番下げた状態でQ1の電圧を測定してみました。(この回路には書き忘れましたが、アダプタとの間に1.25Aのサーキットプロテクタが保護回路として入っています)

C(コレクタ)は14V、E(エミッタ)は12V程度です。B(ベース)は2V程度でしたので、明らかにトランジスタ内部の動作がおかしいと判断しました。また、他の方からも同じような出力異常の事例をきいていますので、偶発的なものではなく回路の構成からなにか原因が隠れている気がします。


さて、部品の交換に入ります。放熱板をとりつけているネジを外します。

トランジスタの足をカットして、こちらの新しいトランジスタに交換します。トランジスタはこちらをつかいました。購入価格は60円です。

放熱板に新しいトランジスタを取り付けます。シリコンゴムの放熱シートを忘れないようにしてください。

基板に部品の足をはんだ付けします。そして機能チェックをおこないました。

こちらが専用アダプタ(AC出力アダプタ)を接続した時の波形です。商用50Hzを両波整流したままの波形になっています。部品交換後に出力を短絡させて試しましたが、問題ありません。

※ 上記D1-D4のダイオード表記が逆になっています。

 

過電流でなければ、過電圧が原因だったかもしれません。また、過電流でサーキットプロテクタが機能したときにモーターなどの負荷のインダクタンスの影響でトランジスタに過電圧が入るような気もしましたので、スイッチングダイオードD5を対策として追加します。


写真の中央、プリント基板トランジスタの近くにSMT部品をはんだ付けしました。この後連続運転で問題ないことを確認して持ち主に返送しようと思いましたが・・・

実は部品変更によってスロットルの特性が変わっていました
DC12Vアダプタ接続で条件を合わせて50%のときの電圧を確認しました。車両は電流多めのTOMIX旧モーターです。

  • オリジナル   3.5V
  • 部品交換後            2.1V

どうやら交換した部品の特性の変化で部品交換後の走り出しが遅くなりました。
  • オリジナル部品BD911のHfe   40-250 (平均して100前後でしょう)
  • 交換後の部品2SC3039のHfe    15-50(平均して30前後でしょう)
さて、オリジナルの部品を取り寄せることも考えたのですが、今回は部品追加で対応しました。



少し専門的な話になりますが、今回は小型トランジスタを1つ追加して、ダーリントン接続にすることでした。部品面にトランジスタと抵抗をいくつか追加して完成です。スロットル中央での電圧も3.5Vと前と同じになり10分ほどの耐久性試験でも問題ありませんでしたので、これで完成とします。



2021年12月18日土曜日

KatKitのご紹介

いくつかご相談があり、 DCC-Birdgeと称してレイアウトのDCC化に利用するユニットを開発していましたが、「より小型にしてレイアウトに埋め込みたい」とのご要望を受けていました。

そこで、より小型化をするための検討を行い、試作をしました。まず外観はこちらです。(一部の部品しか付けていません)


基本は8チャンネルなのですが、1チャンネルごとに基板を分割しても使えるようにしました。割ってみると何かに似ているようなので・・・早速買ってきました。



これからのシーズン、受験生には必須のアイテムなので、大袋になりバリエーション(味)がかなり増えていました。でも、昭和の時代にみていたあの赤い紙箱は見つかりませんでした。大袋に入れられミニサイズになり、繋がっているのは2つに減っていました(笑)。サイズは少し違いますが、割って使うコンセプトが似ているので、カットして製作するキットということで「KatKit」と名づけることにしました。


中の構造はこのようになっています。レールの給電状態からDCCかそれ以外のアナログか(電圧制御やPWM制御)を見分けてリレーをオン、オフします。

こちらの入力には、例えばポイントの外側のレールに取り付けます。出力をポイントの分岐側につなげば、選択式ポイントでもDCC時だけ全通電することが可能です。大型レイアウトでデュアルキャブ方式を使い、アナログとDCCを混在利用しても、うまく切り替えできるかと考えています。
これで、駅で待機中の車両のライトを点灯したりサウンドを鳴らしたり自由自在にできると思います。また、アクセサリの電源を分岐後のレールから取ってもDCC運転時は途切れることはなくなります。



回路図はこんな感じです。以前、「ドッチーモアダプタ」という車載用の切り替え器がありましたが、その回路とは別の方式です。片方向の電流をコンデンサにためておき、トランジスタのスイッチを逆方向の電圧が来たときに、リレーのコイルに流します。この回路はアナログ運転時に、パワーパックの負担とならないように電流に注意して設計していますので、多数設置しても過負荷にならないはずです。




MagicBoxでアナログとDCCを切り替えたときの様子です。入力がアナログかDCCかわかるように昔のKATOライトユニットを付けています。電球が一つ点灯している時はアナログでリレーはオフ、電球が2つ点灯している時はDCCでリレーがオン、出力端子に電源が供給されます。今後フォロワーさんに実際に性能検証いただき、完成度を高める予定です。

2021年12月11日土曜日

V200(BR221)DCCサウンド加工

  本日は、FleischmannのBR221のサウンド加工です。改造するのは、Fleishmannのスタートセットについてきた車両で、サウンドなしDCCデコーダが搭載されていました。

まず、分解して車体の構造を確認します。ボディは、車端のバッファを引き抜けば外れます。


NEM651のコネクタを外してDCCデコーダを外します。デコーダはボディに両面テープで貼り付けてありました。


空いたスペースにLoksound5-Microを置いてみましたが、ボディとの隙間が足りなそうです。


代わりに、NANOをそのまま置いてみましたが、同様に厚みがあってはいりません。NANO本体だけならこのように十分入ります。そこでEXP-NANOを使うことにしました。



EXP-NANOはコネクタの反対側を1mmほどニッパーでカットします。基板端から配線を埋め込めるので、オリジナルのアダプタより1mmちょっと薄くできます。この1mmがNゲージの場合、たいへん貴重です。なお、NEM651のコネクタやケーブルは、以前のloksound5 Microのアダプタについていたものを再利用しています。

絶縁のために、カプトンテープを貼ります。

デコーダを置いてみて、ボデイに入ることを確認しました。

この状態で、一度試走します。


デコーダの反対側にあるスペースにスピーカーをいつもの木工ボンドで接着します。スピーカーは手持ちで16mmx10mmといつもより少し細長いタイプです。以前海外通販で手に入れたものです。


試走した時にライトが暗いなと思ったら電球でした。

以前作ったLED電球用基板にLEDと抵抗をつけます。


これを電球の替わりに取り付けます。


スピーカーへの配線をした後、Loksound ProgrammerでV200.1の音源を書き込みました。


ボディを戻して完成です!高速で走行させると爆音です。CV48でエアーホーンの音が変更できると説明があったので、聴き比べるのも良いでしょう。

2021年11月26日金曜日

【新ExpBoard】KATO C56DCCサウンド加工

 以前、C56用にNEXT18を使ったExpBoardを作成しましたが、加工も大変そうなので公開を控えておりました。今年より小さい Loksound NANOが新たに発売されたので、改めてExpBoardを開発しました。


左が以前試作したNEXT18用、右が今回のNANO用です。NEXT18用はエンジン側と繋ぐ軸を真鍮パイプなどで製作したり、ウエイトもすべて作り直す必要があるなど、いくつかのハードルがありました。今回は、8620と同様製品のウエイトを温存する方式です。

さて、加工を始めます。まずは、EXPボードの穴に合わせてスピーカーを接着します。


スピーカーはESUのものより少し小ぶりなタイプです。ExpBoardのパッドに配線を半田付けします。

試しに石炭パーツの裏に嵌め込みます。

石炭部分のパーツは前半分をくりぬき、スピーカーの角が当たらない様にします。もちろんこの部分は超音波カッターを使います。


デコーダを載せるとこんな感じです。

横から見ると、デコーダはこのように斜めに取り付けられます。

デコーダーの形に合わせてウエイトを削ります。


途中からは、デコーダの各部品の高さを確認しながらの作業です。やはりセラミックコンデンサの背が高いですね。

このように石炭パーツをはめられるまで、削ります。


ウエイトの加工が終わったら、カプトンテープを貼って絶縁します。また、デコーダ上部のコンデンサにもテープを貼って短絡しないように加工します。また、ExpBoadの電源端子には燐青銅線を半田付けしウエイトから給電できるようにします。テンダーのライト(LEDとチップ抵抗10kΩ)も取り付けカプトンテープで絶縁します。


接着前に最終確認します。この状態で、一度サウンド機能の確認をします、スピーカー両面が開放状態だと汽笛の音は割れると思います。


プリント基板の周囲に木工ボンドを塗って固定します。


石炭パーツも木工ボンドを塗って貼り付けます。

これでスピーカーのエンクロージャが完成しました。

汽笛を鳴らして、音が割れないことを確認します。


合体前の最終確認です。なお、3本出ている配線はモーター二本、ヘッドライト1本です。


完成後の重量確認です。加工前の重量を測定していませんでしたが、手に持った感じではそれほど変わらないと思います。

さてエンジン側の加工に入ります。連結器を外してデフを前に引き抜きます。



キャブを上方向に抜くと、ボディの固定を兼ねたヘッドライト基板が現れます。

ライト基板からヘッドライトに繋がるライトパイプをおらない様に注意しましょう。




モーターの配線を途中で切断し、半田メッキを行います。このモーターの配線は熱に弱いのですばやい作業が必要です。


隙間から配線を通します。

ヘッドライト配線は、抵抗の右側の足に半田付けします。(ただし、左側ボディとの配線は事前にカットしてあります)


モーター配線を通すために、キャブの一部を切り離しました。この部分を後でつけてもよかったのですが、目立たないので外したままです。


すべて戻して完成です。


横からのシルエットはこんな感じです。


もちろん、オープンサウンドデータC56を利用しました。心配していた音量は十分、音質もまずまずでした。ただ、新基板を起こしたものの加工の難易度は他のSLより高め(C11と同様)かもしれません。